
趣味: | 屋根のない球場での野球観戦 |
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特技: | 決断するけど疑問を持ち続けて修正を繰り返すこと |
これまでの主な活動領域について教えてください。
主に講師として研修を実施しており、そのほとんどがマネジメント研修です。新任の課長から、上は会社の役員まで、様々なグレードの方々と関わらせていただいています。会社を強くし、あるいは社員を強くするためのヒントを、お互いに話し合いながら掴んでいただくという研修をしています。
研修の参加人数は様々です。例えば役員向けの研修は、踏み込んで関わらなければならないことが多いので、人数は4、5人から多くても10人いるかいないかぐらいです。一方で、大企業の新任課長向けだと、1回の研修で100人になることもあります。参加する人数によってアプローチは全く変わってきます。
お客様に関しては、メーカー、インフラ系からサービス、金融系まで多様です。研修に参加されるマネージャーの方々は、様々なチームをマネジメントされています。人数の少ないチームもあれば、工場だと100人を超えるような場合もあります。そういった方々と、グループディスカッションなどを通してご自身の問題を解決するためのヒントを得ていただくような時間を作っています。
マネージャーとしての問題は特殊なんです。同じ問題を抱えている方はめったにいません。その個別の問題から本質的なものを抜き出して、マネージャーとしてやるべきこと、つまり「こんなことをやった方がいいかも」という原理原則の枠組みを提供します。そして、参加者の方がご自身の状況をその枠組みに当てはめて、応用的に問題解決を進めていただきます。
「匡」として、仕事へのこだわりや大切にしている価値観について教えてください。
仕事で大切にしているのは、「押し付けにならないようにすること」です。研修に参加される方は様々な背景や状況を抱えているため、問題解決の枠組みを提供するようにしています。「これを使えば確実に解決しますよ」ということではなく、解決のための一歩目を決めていただくのはご本人なので、私はその方の背中を押すようなことを大切にしています。
また、研修を進めるにあたって、参加した方との「対話」を大切にしています。限られた時間ですが、意識してやり取りの時間を作らないと、研修参加者として良い時間を過ごすことができません。時に、なかなか答えが出ない質問を投げかけられ、私自身も立ち止まることがあります。そういう時こそ、解決に向けて寄り添い、一緒に歩みたいと思っています。
研修は受けること自体が大事なのではなく、職場に戻ってから何をやるかが大事だと思っています。だから、職場での実践でどんな手応えを感じてくれたのか、それが分かる研修ってあまり多くないんです。ただ、半年後にもう一度集まるようなフォロー研修がある時には、そうした手応えを感じることがあって、嬉しいですね。
コロナ禍で研修は変わりました。「リモートで研修なんかできるわけない」というのが、コロナになる前の多くの人の考えでしたからね。でも、やってみたら案外できてしまう。メリットもあればデメリットもあるので、上手に活用したいですね。
今後の取り組みや抱負について聞かせてください。
体力的にも、できる時間は限られています。この変化の激しい時代についていくのが難しいというのも本音です。ですが、時代の流れの中でも変わらないものも、特に私が専門としているマネジメント研修にはあると思うんです。それは何かというと、「仕事を進める上での葛藤や対立を受け止めて、仕事を進めることができるマネージャー」を育てるプログラムをやっていきたいということです。
マネージャーに聞くと、部下は皆、答えを求めてくるそうです。「どうすればいいですか?」とか「言われた通りやるので教えてください」と。でも、マネージャーは様々な状況を見ているので、答えは一つではないと分かっている。答えが一つじゃないのに、一つの答えを求められるのはとても辛いことです。
だから、曖昧なものを飲み込んで決断し、やってみる。そして、その決断が本当に正しかったのかと疑問に思いながら振り返る。そういったマネージャーを育成できるようなプログラムをやりたいです。「こうやればいい」という答えを提示するのではなく、少しグレーな部分を残したまま進めていけるような、そんなマネージャーを育成できたらいいなと思っています。
不安はどんなことをしてもなくならないし、対立や矛盾もずっと続く。それを100%クリアにしようとすると苦しくなって、行動できなくなってしまう。そうではなく、それらを受け入れられて、60%くらいでスタートできることを目指したいです。
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